【中断期間を振り返る】リーグ戦再開に向けて 〜磐田〜(11.04.21)

自分達に何ができるか――”。
3月11日。答えのないクエッションは被災地から遠く離れた磐田にも届いた。一サッカークラブとしてできることは限られているかもしれない。ただ、それでも選手、スタッフは思いを行動に移した。磐田市内のショッピングモールやJR浜松駅、練習試合会場などでの募金活動に始まり、サポーターズクラブ会員向け広報誌・2011年4月号の制作を中止し、クラブ会員一同として300万円を東日本大震災復興支援義援金とすることを決定。また、岩手県盛岡市出身の山本脩斗が選手、スタッフらクラブ関係者に衣類などの支援物資提供を呼び掛け、岩手県内の被災地に送るという動きもあった。ハンドバッグ

一方、サポーターはスタンドからメッセージを送った。4月9日に開催された清水とのチャリティーマッチの舞台はアウスタ。両クラブが数多くの名勝負を繰り広げてきたこの会場は、言うまでもなく磐田にとって“敵地”そのものである。だが、あの日ばかりは違った。前半、接触プレーにより川口能活が顔面から出血、プレーが一時中断した時だった。手当てを受ける同選手に磐田サポーターのみならず、清水サポーターからも声援が上がる。後半には両サポーターが仙台のチャントである『カントリーロード』を唄う場面もあった。「これまで何度も静岡ダービーを経験してきたが、こうした雰囲気は初めて」(川口能活)。当日、試合会場で行われた募金活動やチャリティーオークションも含め、『静岡からチカラを』とのスローガンに相応しい雰囲気がそこにはあった。財布

“あの日”から1カ月。もうじきJリーグが再開するが、ここはスタート地点に過ぎない。「続けていくことが大事」とは、街頭募金活動に参加した柳下正明監督の言葉だが、まさにその通り。冒頭の問いは持ち続けることに意義がある。 コレクションライン

●再開に向けて 那須大亮選手コメント
「チャリティーマッチなどでもピッチ上で一生懸命にプレーすることで、被災地に必ず伝わるものがあるという思いでプレーしてきましたし、これからもそれを続けていきたいと思っています。
チームとしては中断期間を通じて、選手同士の距離感も良くなってきているし、感触は良いです。さらにミスを減らしていきたいですし、細かい部分をさらに確認していきたいです。チームとしても選手個々としても成長できていると感じていますし、良い状態で新潟戦に臨めると思います。再開戦ということで、スタートダッシュができるようチーム一丸となって90分間精一杯プレーしたいです。熱いご声援よろしくお願いします」ハンドバッグ